言葉にすると恥ずかしい

サトウダイの日記

三題噺

老舗

「いらっしゃい!!」 今日で3人目の客に空元気を振りまきながら、1人の若そうな男性客に声をかけた。 「何を注文で?」 「じゃあ、担々麺を1つ」 「あいよ!」 この店は今年で創業40年を迎える老舗の担々麺専門店だ。店前にかけられたのれんに染み付く油や…

王子

むかし、むかしあるところに一国の王子がいました。 「やだ!やーだ!ピーマンなんて食べたくなーい!」 甲高い声が長い一本のテーブルの並ぶ食卓に響き渡る。 彼の名前は「アル」 一国の主を務めるにはまだ幼すぎる若干8歳の少年だ。 食べ物の好き嫌いもま…